2006年12月05日
”読み聞かせ”の持つ意味

「声にはものすごい浸透力があって、一緒に寝ながら話をすると、身体の振動も同時に伝わります。眠りそうなときに耳から入ってきたものが、頭の中でイメージ化される。幼児期の子どもにとっては。すごく幸せな夢の世界みたいな感じです。」
「物語の意味を追うだけでなく、親の声の質感とか、ふんわりした優しい感じ、響きとか、そういうものも一緒に受け取っているからすごい至福感に包まれる。これは触覚的な経験と近いかもしれないですね。音全体が振動によって空間をつくるわけで、抱かれているような、包まれているような感覚・・・」
昼間、働いていたりして、一緒に過ごす時間が少なくても、夜寝る前に「読み聞かせ」をしてあげるだけで、スキンシップをしたのと同じような”安心感”を、子どもに与えることができるのですね。
・・・そういえば、私の幼稚園の頃、母親は夜も仕事を持ち帰ってすることも多かったので、私の”読み聞かせ”役は「レコードのお話版」のこともありました。話は面白いし、寝入ることはできるのだけれど、心の片隅に常にあった寂しさは、”スキンシップ”の感覚だったのですね。
「お話レコード」は、結局長続きせず、母親は”自分の声”で、日本昔話などを録音して、自分が読めない時はそれを代わりに聞かせてくれました。
「声によるスキンシップ」・・・できる期間は決まっているからこそ、「無理なく」続けられたら良いですね。
Posted by 山羊 at 22:32│Comments(0)